「アンをめぐる人々」と「蛍の光」「遠き昔」

「アンをめぐる人々」と「蛍の光」「遠き昔」
先日の「アンのクリスマス」を読んで(こちら)篠崎書林のニュー・モンゴメリ・ブックスの短編集を読み返し、さらに本家(笑)の「アンの友達」や「アンをめぐる人々」等も例の新装版(こちら)がまだ未読だったのでぱらぱらっとめくっていた時「失敗した男」のラストシーンで以前から気になっていたことを思い出した。
それは「『蛍の光』を歌おう」というセリフで、歌詞とストーリーが合っているとは思えず「え?ここで『蛍の光』?」と昔は思ったものだ。
で、新装版では「遠き昔」となっていて、やはり村岡さんが、当時は日本に馴染みがある曲に置き換えたんだな、と思った。
が、一応原書(いつか原書で読もうと思って手元にある)で確認したら(そっちを先にしろって(笑))"Auld Lang Syne"とあった。
これはスコットランド民謡で、歌詞の内容は違うものの実は「蛍の光」のメロディなのだった。だから村岡訳もあながち間違いでは無かったのだった。
しかし、「蛍の光」といえば日本人はやはりあの歌詞内容を思い浮かべるので、やはり「遠き昔」とか「久しき昔」と訳したほうが正解であろう。