花岡ちゃんの夏休み(1977)

清原なつの
水樹和佳を古本屋で購入したついでに、清原なつのも買い漁ってしまった。腰が抜けるほどなつかしい。(私は高校〜バイト生活の頃)1970年代は少女漫画が劇的な変化を迎えた時代で、それまでの少女漫画のパターンをやぶった作品が次々登場し、男性もけっこう読んでいた。
(陸奥A子、くらもちふさこ、小椋冬美、倉田江美、ささやななえ、田淵由美子、佐伯かよの、篠崎まこと、三原順太刀掛秀子等々男性の友人もけっこうコミックスを持っていた)1977年といえば萩尾望都百億の昼と千億の夜竹宮恵子「地球へ!」が少年誌に連載されていた年でもあるし、少女漫画の影響をうけた少年漫画(タッチ!等)が出始めてきたころでもある。
さて、この作品の書き出しであるが
時として考えるのだが 私は「いったい何のためにうまれてきたのだろうか」
「どこへいくのか」何度考えてみても いくら本を読んでもわからん。
私はこんなに大切な問題をかかえて悩んでいるのに世間は女の子らしくないといって顔をしかめる。
母はいう そんなことを考えるよりも女は嫁にゆけばいい 女は嫁にいかねばならん!・・・・と。
そんなことはすかん。だが・・・母親の悲しむのを見るのはいやだ。だから時がきたら嫁にいってやるつもりだ。
しかし まだ 今は−−−時間がある 自由な
引用が長くなったが、どうだろう?当時こんな書き出しの少女漫画があったろうか!しつこいようだが1977年である!んで、すっかりはまってしまったわけだ。もともとある短編の脇役だった花岡ちゃんが主役に踊り出て、続編まで出来てしまった。それからの清原なつののパターンが確立された記念碑的作品だと思う。
PS.その脇役だった時の花岡ちゃんのセリフ「だらあほどんぼのくそだわけ」はごろがいいのでずいぶん使用させてもらったなあ。