「回想するジョン・レノン」(「ビートルズ革命」)

何日か前に、レノン・ミュージアムの話が出て、ジョンとヨーコの出会いの場の再現があるということで、私がそもそもその話(天井に「YES」と書いた絵をはり、それを双眼鏡で見る)を知ったのは、この本であった。正確には私の時代は「ビートルズ革命」で、その後「回想するジョン・レノン」に改題されていた。さんざん読んだ本だったので、手元に無くなってからからも、特に買う機会が無かったのだが、レノン・ミュージアムの話をきっかけに購入した。当時諸事情で活字にできなかった文章の復活や、インタビューの流れどおりに戻すなどの処置がされた「改訳決定版」とのこと。確かに昔は章に分かれていたし、(写真がなくなったのはちょっとさみしいが)文章の順序も記憶とは違うようだ。確かにこちらのほうが自然である。1970年当時のジョンの赤裸々な心情が生々しく語られる。(私はこの本で、ポールはミュージシャンとしては認めるが人間としては嫌いというスタンスを作ってしまったのだった)
当時の邦題「ビートルズ革命」は、当時としては大変よくわかる付け方で「ビートルズ」や「ロック」「ロックスター」に対する幻想を打ち破る「革命」としての意味合いと力が、この本にはあった。