The Least We Can Do Is Wave To Each Other(1970)

Van der Graaf Generator
再結成を機に発売され始めたデジタルリマスターシリーズ。前期の1枚目。予定より大分遅れて届き、さらに聴くのが遅れた。
このアルバムは、LP時代は音が悪いせいもあったが(当時のことをご存知の方はわかるだろうが、1960年代〜1970年代初頭は、ビートルズやキングクリムゾン等を例外として、まだまだ音は悪いバンドが多かった)まだまだ、VDGGの魅力が開花していないのでは、というのが私の長年の自論であった。近年その意見はかわりつつあったが、最初のCD化でもLPよりは音は良くなったが、まだまだ雲の中の音楽(って言いすぎだが)で、次の「H to He」「Pawn Hearts」に及ばないのでは・・・と思っていた。
しかし、これを聴いて考えが変った。ここまで各楽器がクリアになり、そのニュアンスや意図が感じ取れるようになると、まったく新しい魅力をもって迫ってくる。めちゃくちゃ感動してしまった。実はすごい傑作だったのだ!これから、どんどん次を聴いてゆくのが楽しみである。
PS.このアルバムでは、実はエレキギターを弾いているのは、ベースのニック・ポーター(ニック・ポッター?)なのだった(昔はLPも見開きではなく、そんな情報もなかった、近年サイトで知った)返す返すも、この後の脱退が惜しいと思う。