"World Record" (1976)

Van der Graaf Generator
デジタルリマスター発売後に書くと言っていたが、他に書くことも無いので、とりあえず書く。後期3部作の中では一番人気が無いそうだ。たしかに、それまでのVDGGのイメージと違う曲が多々あるのも事実だ。最初の2曲は、普通の意味で大変リズミックな曲で、ここらへんがイメージが違うといわれるところかもしれない。しかし、これはVDGGが新しい地平を目指しはじめたということではないか?そこまでオーバーに言わなくても、全体や細部の仕上げ方はVDGG以外の何者でもないし、けっこう私は気持ちよく聴いてしまう。4曲目"Meurglys III"は、今までのVDGGの大曲と、先ほど書いた、新しい地平の融合とも言うべき作品で、タイトルはピーターのエレキギターにつけられた名前。後期になりエレキギターを弾き始めた彼が、満を持してこの曲ではエレキギターを全面に押し出している(ちなみに、お世辞にも上手い部類ではないが、そんなことは超越しているのだった)おなじみの深い変則フレーズ、変則リズム、あげくにレゲエまで飛び出るが、浮ついた感じはしない。名曲"Wondering"はあえて触れないが、私は全体として、このアルバムは結構お気に入りなのだった。なので、後期の3部作では"STILL LIFE"を抜いて2位。