ブルックナー 交響曲第7番

ヤルヴィ指揮 フランクフルト放送交響楽団
NHK教育に入った映像。
ヤルヴィという名前に聞き覚えがあったが、廉価盤のマーラー交響曲全集で8番を指揮していたのが、ヤルヴィだ。(こちら
ただし、こちらが父親のネーメ・ヤルヴィで、ブル7は息子のパーヴォ・ヤルヴィだという。1962年生まれだから、私より若いんだよなあ。先日のシモーネ・ヤングも1961年生まれだし、もうそういう世代がどんどんトップになりつつあるのだろう。年をとったものだ(タメイキ)
さて演奏のほうだが、のびやかな指揮ぶりに最初は好感をもったが、楽想に合わせたテンポの変化が気になる。
どういうことかと言うと、テンポを上げたほうが効果的と思われる楽想の時にテンポを上げ、テンポを落としたほうが効果的と思われる楽想の時にテンポを落とすということ。
普通の作曲家の場合ならこれで正解なのだが、ブルックナーの場合は、ぐっと我慢をしてテンポを変化させてはならない(シューリヒト等はテンポを変化させたほうが効果的と思われる楽想以外の場合の変化なので、当てはまらない)
演奏前のインタビューでヤルヴィが「宗教音楽的な解釈の演奏が多すぎる」と暗に先達を批判していた。その時はぴんとこなかったが、そういうことなのかと思った。インテンポの演奏を「宗教音楽的」というのも解釈の違いだろうが、少なくともブルックナーの本質をつかんだ演奏では、「楽想に合わせたテンポの変化」はしてはいけないのである。