古城の迷路(1983)

ドロシー・ギルマン
ミセス・ポリファックス・シリーズ「〜シルクロード」(1983)と同年出版だが、「アメリア・ジョーンズの冒険」(1979)よりも執筆上は前に書かれたという説もある。
というのも、「アメリア・ジョーンズの冒険」の中で、この「古城の迷路」が書物として登場するからである。
架空の中世風の世界を舞台にした、ジュニア向けのロウ・ファンタジーといった趣。
突然のはやり病で両親を失った少年は、その理不尽さの理由を知るために、真理探究の旅に出る。
何気に深い内容で、もしかしたらゲド戦記並みに評価されてもいいのでは、と思ってしまう。
「大して面白くない」とか「宗教セミナーっぽい」と揶揄する人もいるが、いったいどこを読んでいるのかと思う。