ブルックナー 交響曲第7番

マタチッチ指揮 スロヴェニア・フィルハーモニー管弦楽団(1984)
マタチッチの最晩年のブル7である。実は、かなり前に購入してはいたのだが、最初の1,2分を聴いた時点で、必ず「チェコ・フィル盤はどうだったけ」と思い、そのままチェコ・フィル盤を聴いてしまう、ということを数回繰り返し、未だにちゃんと聴いていなかったのだった(大汗)しかし、こんなことをしてられない、と心をいれかえて聴く。
チェコ・フィル盤に比べ、シューリヒトのブル7とは違った意味で枯淡の境地。癒されているうちに、いつの間にか曲が終わってしまう。チェコ・フィル盤ではテンポの変化が大きすぎたフィナーレも落ち着いている。スケルツォがやはり遅すぎるのと、時折オケの弱さが露呈するのが欠点だが、チェコ・フィル盤にせまる名演といえる。