ブルックナー 交響曲第9番

ロヴロ・フォン・マタチッチ NHK交響楽団(1968)
昨年末に、マタチッチとN響の発掘音源シリーズが出ていたことを知らず、慌てて店頭にて購入。
オリジナル・テープの老朽化から、音の抜けが悪い、音ゆれ(テープがのびたか)がある等の不備がある。
また、若さゆえか(といっても69才だが)テンポの速い部分と遅い部分の差が大きく、無駄な「ため」も見らる。アダージョチェリビダッケ並みに遅いが、当時のN響の技術がマタチッチの意図に応え切れてない、等、長年名盤とされてきた1980年のチェコ・フィル盤に劣るのはやむをえない。
しかし、百凡の指揮者よりはよほどましで、マタチッチのブルックナーを愛するものにとっては、貴重な贈り物であることは間違いない。