Let It Be

The Beatles
この曲は昔から文句がある。曲に対してではなく、取り上げられ方である。
この曲は元トラックが同じだがシングルとアルバムでは別バージョンである。
シングルはアルバムより先に発売された、ジョージ・マーティンがプロデュースしたもの、アルバムはフィル・スペクターがプロデュースしたもの。
そして、いわゆる青盤にはシングル・バージョンが収録されている。
そのせいかもしれないが、映画、ドラマ、テレビ等々の他媒体でこの曲がかかる時は、必ずといっていいほどシングル・バージョンなのだが、それが私は気に食わない(笑)
具体的にどこが違うかというと、間奏のギターである。アルバム・バージョンは後日ジョージが弾きなおしたものをオーバー・ダヴしてある。そして、最後のバースを1回多くし、そのバースの部分でもジョージのギターが大活躍する。
勿論、「レット・イット・ビー」のコンセプト上は、後から手を加えてない方が好ましいことはわかっている。しかし、それで却下してしまうには、あまりにもジョージのギターの出来がいい。もしかしたら、ジョージのビートルズのリード・ギタリストとしてのベストテイクかもしれない。自分の曲でさえポールにリード・ギターを弾かれてしまった悲しいジョージの、ギタリストとしての面目躍如たるものがある。
なので、昔からこの曲をさまざまな媒体で耳にするたびに、ああまたシングル・バージョンか!アルバム・バージョンをかけろ!アルバム・バージョンを知らないのか選曲担当!と、文句をたれていたのだった(笑)