ワーグナー「神々の黄昏」序幕

クナッパーツブッシュ指揮 バイロイト祝祭管弦楽団(1958)
クナの「神々の黄昏」は、手元には1951年のバイロイト盤、1955年のバイエルン盤、1956年のバイロイト盤があるが、待望の1958年盤の序幕を聴いて、他の演奏も(「夜明け」から「ジークフリートのラインへの旅」だけ)聴き比べたくなった。
というのも、凄絶かつ(即興クナにはおなじみだが)縦の線がずれながらも、それが心地いいという演奏で、他はどうだったかな、と思ったからだ。
以前にも書いたが1955年盤も同様、1956年盤はすっきりとまとまっている。1951年盤は流麗でタイプにわければ1956年盤の範疇に入るだろう。
1951年はカイルベルトと交代で、1951年はカラヤンと後退で「指環」を振っている。そこらへんかな。
1958年は、最初から最後までクナ一人だから、やりたい放題だったのだ(笑)なーるほど。
うーん、1951年、1956年は、まとまっている分聴きやすいんだが、コアなクナファンは破綻寸前のクナにカタルシスを感じてしまう(笑)いずれにせよ、1958年を全部聴いたら、1951年盤も全部聴きなおさねば。だって、やはりヴァルナイは1950年代前半のほうがいいからだ。