プロコフィエフ 歌劇「セミョーン・コトコ」歌劇「修道院での結婚(修道院での婚約)」

プロコフィエフ 歌劇「セミョーン・コトコ」
ワレリー・ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団(1999)
タチアナ・パブロフスカヤ(ソプラノ)
エフゲニー・ニキティン(バリトン
エカテリーナ・ソロヴィエワ(ソプラノ)

ソ連誕生前のウクライナ内戦中に、ドイツの侵攻と戦うパルチザンの物語。
メロディに多少跳躍があるものの、和声的にも保守的な作品と言える。ただ、繰り返し現れるプリミティブな音型が印象深い。

 

プロコフィエフ 歌劇「修道院での結婚(修道院での婚約)」
ワレリー・ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団(1997)
アンナ・ネトレプコ(ソプラノ)
ラリッサ・ディアドコヴァ(メゾ・ソプラノ)
アレクサンダー・ゲルガロフ(バリトン
マリアンナ・タラーソワ(メゾ・ソプラノ)
セヴィリアが舞台の(「フィガロ~」や「~理髪師」と同様に)喜歌劇である。
ネット上では「これぞプロコフィエフの大傑作」「プロコフィエフらしい毒が無い分物足りない」と、意見が分かれているが、これはどちらも正しい。
最初は、オペレッタ、ミュージカル、映画音楽のような雰囲気だが、クライマックスに向けて、徐々に抒情性に満ちたメロディが溢れてくる。
これが、作曲者を隠されて、プッチーニあたりの時代の作品です、と言われて聴いたなら、これは傑作だ!というにやぶさかではない。どんな時代に書かれても、傑作は傑作だ、という理屈もあるのだけれど、ソ連帰国前のプロコフィエフの作品を知っいる身になると、やはり物足りないというのも事実なのだ。