リスト 交響詩「前奏曲」

リスト 交響詩前奏曲
クナッパーツブッシュ指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1942)
フルトヴェングラー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1954)
フリッチャイ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1960)
ハイティンク指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1969)
クルト・マズア指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1981)
(録音順)
リスト・コレクションBOXとマズアのリストBOXを聴く、ということで、交響詩の最初の曲である「前奏曲」から聴くのであるが、せっかくなので家にある「前奏曲」もついでに聴きなおすことにする。
ハイティンクは情景描写に徹しているのだろうが、曲を分割して別曲の羅列のように演奏している。また、クライマックス直前があまりにせわしない。
マズアのほうがよほど真摯な演奏だが、曲の分割感は残る。
曲全体としてのテンポがもっとも自然なのがフルトヴェングラーであり、もっとも真摯なのがクナッパーツブッシュだ、というのも皮肉な話である。
以前、全体の流れが悪い、と書いたフリッチャイ盤であるが、ハイティンクやマズアよりはましである。
そうなると、弦楽器の艶やかさが実に美しく録音されているフリッチャイ盤の価値がぐんとあがってきて、こちらに軍配を上げたくなってしまうが・・・・
やはりフルトヴェングラー盤かな。クナッパーツブッシュはSP復刻で、もうちょっと音が良ければフルトヴェングラー盤といい勝負になるのだが。

以前に書いた感想はこちら

クナッパーツブッシュ
http://hakuasin.hatenablog.com/entries/2006/05/12

フリッチャイフルトヴェングラー
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/20061112/p3