「サンカの民と被差別の世界(隠された日本 中国・関東)」五木寛之

「サンカの民と被差別の世界(隠された日本 中国・関東)」五木寛之
五木寛之という作家には、まったく興味が無かった。サンカについて本を書いていた事は知っていたが、それでも食指は動かなかった。しかし、古本屋で見つけたという事は「読め」ということであろう。
少年時代に「カムイ伝」により「エタ・非人」を知り、埼玉県民として高校時代には「狭山事件」を知った。その後、八切止夫により「サンカ」を知った。また、東北出身なので「蝦夷」についてもいろいろと調べたので、日本の被差別民については、一応知っているつもりであった。
しかし、この本によると「山の民・サンカ」に対応する「海の民・海家漁民」が存在したこと、また「エタ・非人」にも「チャセン系」なる別系統が存在したこと等、勉強になる事しきりである。
そういえば、八切止夫の本の中で「五木姓は居付きサンカ」とあった記憶がある。
五木寛之は結婚を機に「夫人の親類の五木家に跡継ぎがなかったからか五木姓を名乗る(ウィキペディア)」とあるから、その頃から意識してたんだろうか。
風の王国」とか機会があったら読んでみるかな。