ファスベンダー パターネの「カルメン」

ビゼーカルメン」(ハイライト)(ドイツ語歌唱)
ジュゼッペ・パターネ指揮 シュターツカペレ・ドレスデン(1972)
ブリギッテ・ファスベンダー(Ms)
ルドヴィク・スピース(T)
ヴォルフガング・アンハイサー(Br)
アンネリーゼ・ローテンベルガー(S)

先日、クーベリックの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」で若き日の声を聴けたファスベンダーであるが
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2018/04/06/045005
以前、ブリギッテ・ファスベンダーの珍しい役があると書いた、ドイツ語歌唱の「カルメン」(ハイライト)について
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/20111221/1324418161
「入手不可状態」と書いたのだが、今回改めて調べてみたら、"Carmen" "fassbaender" ではヒットしなかったが、指揮者名で "Carmen" "Patane"で検索したらヒットした(ため息)1999年発売だから、上記の時にも入手できたのだった・・・・・
しかし、まあ「シュターツカペレ・ドレスデン」である。東ドイツが当時どんな意向で、ハイライトかつドイツ語歌唱の「カルメン」を発売しようとしたのだろうか、大変気にはなる。ローテンベルガーもいるし、かなり本気度は高いと思うのだが、ならばなぜドイツ語?しかもイタリア人指揮者で?

選曲は

第1幕への前奏曲
ハバネラ
母の便りは
セギディーリャ
ジプシーの歌
闘牛士の歌
うまい話がある
花の歌
何を恐れることがありましょう
第3幕への間奏曲
闘牛士の入場
フィナーレ

さて、ファスベンダーのカルメンは、予想通りと言うか大変に男前である(笑)たぶん、こういうカルメン空前絶後であろう。
他の歌手も間然するところがないが、特筆すべきはパターネの音作りで、鮮烈の一言に尽きる。そういえば、以前絶賛した「蝶々夫人」も1972年だった。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/20120201/1328039953
本当にこの人は、もっと評価されていい。
正直、これはフランス・オペラとしての演奏ではないかもしれない。ファスベンダーはカルメンらしくないかもしれない。しかしオペラ・ファンなら一聴の価値あり!っていうか、なぜ原語で全曲録音しなかったんだろう。
ちなみに、今回買ったCDのジャケットは闘牛場のイラストだが、Brigitte Fassbaender CARMEN で画像検索するとLP時代のカルメンに扮したファスベンダーのジャケットが出てくる。これがなかなかに凄い。また、1970年にサン・フランシスコ・オペラでカルメンを演じたという情報もあった。音源か映像が残っていないのかなあ・・・・