というわけで
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2020/05/25/060418
「人造人間クエスター」を見る。見ていたら思い出すかと思ったが、上記で書いたとおり洞窟の中にいっぱいアンドロイドが眠っているシーンしか覚えていなかった。それでももう一度見たいとまで思っていたという事は、どれだけ家弓家正の声の印象が強かったか、という事になる。
SFのアイデア的には、そう目新しいものではないが、さすがに宇宙大作戦の原作者ジーン・ロッデンベリーだけあって、物語の進め方が実にうまい。傑作扱いなのも納得。
しかし、元々はシリーズ化のためのパイロットなので、そのための伏線としての一ひねりがあり、それも実にうまいのだが、そうなるとシリーズ化されなかったのが惜しまれる。
アシモフのダニールとベイリを思わせるアンドロイドのクエスターと人間のロビンソンのコンビのその後の活躍は是非とも見たかった。シリーズ化のレギュラーであったろう謎の女ヘレナも、これだけの登場ではもったいなさすぎる。何かプロットでも残っていないものなのか。
ウィキペディアによると、CBSがシリーズ化にあたってロビンソンを登場させないことを条件にしたためロッデンベリーと決裂したとか。ロビンソンがいなかったらシリーズ化に何の意味もないではないか。スーパーロボットヒーローものでも画策したんんだろうか。なんと的外れな。会社のお偉いさんはいつの世もこんなものである。
ちなみに見るときは断然吹替版を見るべき。クエスター役のロバート・フォックスワースは、アンドロイドとしての仕草は抜群だが、声の演技となると(アメリカ人と日本人のアンドロイドの声に対する価値観が違うのだろうが)断然家弓家正のほうが上だからだ。
ちなにみ今回知ったのだが、ロバート・フォックスワースは「奥さまは魔女」のサマンサ役のエリザベス・モンゴメリーの4人目の旦那さんであった!(1992年結婚)なんかびっくり。
ちなみに原題は"The Questor Tapes"である。ドラマの中でもテープと言う言葉が頻出する。コンピューターのデータやプログラムの最新の記憶媒体が磁気テープだった時代の作品なのだということがよくわかる。