「万葉翡翠」(1961)松本清張(「影の車」収録)と「万葉歌のなかの縄文発掘」

「Dの複合」は古本屋で入手したので最初に読んだが、松本清張の古代史関連の他の作品は、発表順に読むことにした。「万葉翡翠」は松本清張の古代史関連の記念すべき最初の作品である。
万葉歌の探求も凄いが、犯罪の発覚するきっかけが短歌というのも(言い方は適切でないかもしれないが)なかなかに雅(みやび)でうならせられる。
これを読んで思い出したのが、随分前にタイトルに惹かれて買った「万葉歌のなかの縄文発掘」という本で、これにも確か翡翠がでてきななあ、と思って確認してみたら、しっかり「万葉翡翠」と同じ万葉歌であった。しかも、前書きには「万葉翡翠」には感動したものだ、とあるから、明らかに松本清張の影響下の本であった。
実は、買った当時は予想した内容とちょっと違っていたので、ざっくりとしか読んでいなかったが、これを機会にちゃんと読み返すかな。