Dの複合(1968)松本清張

「火の路」があまりに面白かったので

https://hakuasin.hatenablog.com/entry/2024/01/20/161809

松本清張の他の作品も読んでみたいと思ったのだが、内容を調べてみるとどうしても食指が動かない。そんな中でも、やはり古代史関係等の作品がいくつかあるので、いくつかピックアップして古本屋や通販で購入することにした。
この作品は浦島伝説を始めとする各地に残る伝説がからんでいるので買ってみた。
読み始めて、これは「赤髪連盟」かな、と思った。読み進めると大枠は当たっていたのだが、思いもよらない展開の連続で終盤近くになってもいったいこの数々の謎がどう決着するのだろう、と想像もつかなかった。文句なく面白い。当時ベストセラーになったそうで、ドラマ化もされていたようだ。
松本清張は国民的作家だ、という意見を見たことがあって、そんなことはないだろう、等と思っていたが、納得である。読みもしないでそんなことを思っていた過去の自分を恥じる。