フォーレ 室内楽作品全集 その2

フォーレ
チェロ・ソナタ第1番
エレジー
チェロのための小品(蝶々)
ロマンス
セレナード
シシリエンヌ
チェロ・ソナタ第2番
ゴーティエ・カプソン(Vc)
ミシェル・ダルベルト(P)
ニコラ・アンゲリッシュ(P)

フォーレ 室内楽作品全集 CD2には、チェロとピアノの為の室内楽が収録されている。
エレジーとチェロのための小品(蝶々)が初期、ロマンスとシシリエンヌが中期、チェロ・ソナタ2曲とセレナードが後期の曲。
エレジーとシシリエンヌの管弦楽伴奏版は以前管弦楽曲集で触れた。
アグレッシブな第1楽章をもつチェロ・ソナタ第1番、吹奏楽の「葬送歌」の転用であるアンダンテを持つチェロ・ソナタ第2番ともに、ヴァイオリン・ソナタと同様、この私でも傑作であるとわかる。
ネット情報であるが、フランス在住の日本の演奏家に本国におけるフォーレの聴かれ方を尋ねた方がいたのだが、本国では初期の曲が好まれ、後期の曲はむしろ日本人の方が好んでいるのでは?ということが語られていた。日本人は自分たちの感性を誇っていいと思う。
ちなみに、今までフォーレの作品に初めて触れるかのように書いてきていたが、そういえば、ジャクリーヌ・デュ・プレフォーレを演奏していなかったっけ?とブログを見返してみたら・・・・ちゃんとエレジーを演奏していた・・・・つまり、この時フォーレを聴いていたことになる・・・・
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/20080327/p1

歳を取ると記憶が・・・・(涙)

柳楽優弥が八戸に

奥さんと娘が「柳楽優弥が八戸に!」と騒いでいた。
CMのロケ地が八戸とのこと。

情報がこちらに
http://ameblo.jp/ed80s/entry-12294316998.html

 

 

 

個人的には、夕方の坂道の風景が印象深い。で、この場所を探した。
ヒントは
左に見える「U」の字の看板とその奥の高い建物が一直線上に並んで見える。
ほぼ正面に電柱、その左下にカーブミラー
左に繁み、右にはガードレール
となると、おのずと場所は特定できる。
が、残念ながら本日は霧・・・・・
でも、柳楽優弥と同じ道を歩いたぞ!(おお!ミーハー(自爆))
ご近所の方はお分かりと思うが、車1台ぎりぎりの通りなので、車で訪れる方はくれぐれも近くの公園の駐車場等に停めて、徒歩で訪れていただきたい。

 

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フォーレ 室内楽作品全集 その1

フォーレ 室内楽作品全集 その1
フォーレ
ヴァイオリン・ソナタ第1番
子守歌
ロマンス
アンダンテ
初見試奏曲(ヴァイオリンとピアノのための)
ヴァイオリン・ソナタ第2番
ルノー・カプソン(Vn)
ミシェル・ダルベルト(P)
ニコラ・アンゲリッシュ(P)

フォーレ 室内楽作品全集 CD1には、ヴァイオリンとピアノの為の室内楽が収録されている。
ヴァイオリン・ソナタ第2番のみ後期、あとは初期と中期の作品。
個人的には好んで聴くジャンルではないのだが、そんな私でもこれらの作品がとんでもない傑作であることはわかる。ヴァイオリン・ソナタ第1番、第2番は室内楽史上の金字塔と言われるのもむべなるかな。
初期の第1番は圧倒的に美しく、後期の第2番は圧倒的に深い。
繰り返すが、好んで聴くジャンルではないが、フォーレは例外になりそうだ。
あくまで個人的な話だが、モーツァルト弦楽四重奏や弦楽五重奏等、気に入った曲はあるものの、やはり室内楽交響曲管弦楽、オペラの「主」に対する「従」みたいな意識でいたのだが、フォーレ室内楽は堂々たる「主」である。
どうも、その頃のフランスの音楽界における室内楽は、アマチュア音楽家のサロン・ミュージック的な色合いが強く、そこにフォーレ交響曲等に負けない芸術性、精神性をもった室内楽を提起する事により、ある種室内楽界に革命をおこしたという事らしい。納得、納得。これはヘビロテの予感。

フォーレ 室内楽全集について(フォーレについて その2)

フォーレ 室内楽全集(5CD)
カプソン兄弟
ルノー・カプソン(Vn)
ゴーティエ・カプソン(Vc)
ニコラ・アンゲリッシュ(p)
ミシェル・ダルベルト(p)
ジェラール・コッセ(Vla)
エベーヌ四重奏団 他
フォーレの得意分野である室内楽の全集を入手したのでこれから聴いてゆく。


ちなみに、フォーレの作風は「初期」「中期」「後期」に分けられ、以前ご紹介した

「ひとつひとつの音を保ちながら、和声をより流動的に扱うことにより、拍節感は崩れ、内声部は半音階的であいまいな調性で進行するようになる。こうした微妙な内声の変化のうえに、調性的・旋法的で簡素な、にもかかわらず流麗なメロディをつけ歌わせるというのが、フォーレの音楽の特色となっている。」

というのは中期にあたる。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2017/07/03/045828

初期は、素直で美しく親しみやすい音楽。
後期は、耳の障害から音域が狭まり調性感が希薄になりながらも、スケールの大きさや深い精神性を持つようになる。

今まで聴いてきた中で言うと、「レクイエム」や「ペレアスとメリザンド」は中期、幻想曲ト長調、歌劇「ペネロプ」は後期にあたる(「マスクとベルガマスク」は前に書いた通り、作曲は晩年だが、初期や中期の曲の焼き直しが多い)

フォーレの「ラシーヌの雅歌」について

フォーレの「レクイエム」は30分~40分ぐらいの作品なので(他の作曲家の場合もあるが)他のフォーレの宗教曲が併録されている場合が多い。
フォーレの「ラシーヌの雅歌」はフォーレ音楽学校の卒業作品として19歳の時に書いた、非常に美しくも緻密な合唱が印象的な曲であるが、手元には以下の演奏がある。
本来はオルガン伴奏なのだが、現在は他人の編曲によるオーケストラ伴奏が一般的、下記ではコルボの新盤とウェストミンスター大聖堂合唱団盤がオルガン伴奏。

フレモー指揮 4:41(コルボの旧盤に併録)
コルボ指揮 4:27(コルボの新盤に併録)
プラッソン指揮 5:42
ラッター指揮 6:45
ウェストミンスター大聖堂合唱団盤 5:42


お分かりの通りけっこうテンポ設定に幅がある。
最も適正なテンポと思われるのがプラッソン盤で、演奏もわかりやすく聴きやすいがちょっと俗っぽい。
同じテンポのウェストミンスター大聖堂合唱団盤は、オルガン伴奏のせいか、ちょっと遅く感じるのが面白い。
フレモー指揮はテンポが速すぎるのと迫力がありすぎて曲にそぐわない。
コルボ指揮は最も速いがオルガン伴奏なのであまり気にならない。やはり本来はオルガン伴奏でこのぐらいの速さがいいのかもしれない。
ラッター指揮は最も遅いが、この遅さが癖になる。

アンゲルブレシュトのフォーレ「レクイエム」

フォーレ「レクイエム」
デジレ=エミール・アンゲルブレシュト指揮 フランス国立放送管弦楽団・合唱団(1955
フランソワーズ・オジュア (S)
ベルナール・ドゥミニ(Br)
ジャンヌ・ブドリー・ゴダール (Org)

先日、聴いてみたいがお高いと言っていた「ペネロプ」の指揮者アンゲルブレシュトの「レクイエム」が、モノラルながら超名演とのことで入手する。
以前
フォーレの「レクイエム」は古い指揮者による大時代的な演奏の録音が無い」
と書いたのだが
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2017/07/20/044846
「ロマンティシズム」という意味であるなら、この演奏が一番近いかもしれない。フルトヴェンクラーやメンゲルベルクのようなあられものない「ロマンティシズム」ではなく、あくまでフォーレの「レクイエム」を演奏するための気品を保ったうえでの「ロマンティシズム」である。これもけだし名演であろう。
チェリビダッケ等、気になる演奏もあるが、フォーレ「レクイエム」はこれで一段落。