鋼鉄都市(1954)はだかの太陽(1957)

アイザック・アシモフ
以前に日記にも書いたアシモフの「ロボット・シリーズ」+「ファウンデーション・シリーズ」を味わう為に、久々に「ベイリ+ダニール」シリーズを読み返している。アシモフはミステリタッチとはいえ、いかにも王道的な印象があって、以前は読むのがためらわれた時代もあった。確かに文体も効果を狙いすぎのところが、鼻につく場合もある、しかし、結構テーマは深遠な部分が多いので、読まず嫌いのひとは、損をしていると思うので、読みましょう。鋼鉄都市の「シティ」の暗いイメージは、読後の印象は薄いが、ディックの「電気羊」あたりの先取りとも言える。しかし、ハードボイルドのカリカチュアのようなベイリが、この後人類の英雄になっていくとは、アシモフ自身も想像してなかったに違いない。