ヴェルディ「オテロ」

カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1961)
マリオ・デル=モナコ:オテロ
レナータ・テバルディ:デズデモーナ
アルド・プロッティ:イアーゴ
フェルナンド・コレナ:ロドヴィーコ

トスカニーニ指揮  NBC交響楽団(1947)
ラモン・ヴィナイ:オテロ
ヘルヴァ・ネッリ:デズデモーナ
ジュゼッペ・ヴァルデンゴ:イアーゴ

マリア・カラス25BOXを中心にイタオペを聴いてゆくシリーズも、ヴェルディ後期に入ったが、「オテロ」のカラスの音源は無い。
で、思い立ってフルトヴェングラー盤とカルロス・クライバー盤を入手する事にしたが、その前に復習として手元にある音源を聴き直す。

カラヤン盤は、デル=モナコ、テバルディ歌唱、プロデューサーのジョン・カルショーの渾身の録音技術によって、長らく定番扱いである。
確かに効果音を含めて、録音は素晴らしくウィーンフィルの生々しさと美しさを堪能できる。
しかし、聴き進めてゆくと、なんかカラヤンの音づくりがだんだん下卑て聴こえてきてしまう。
また、名歌手と言われるテバルディは、どうしても声が好きになれない。
 
それに比してトスカニーニ盤は、じつに引き締まって(矛盾した言い方かもしれないが)すっきりした迫力が迫ってくる。前にも書いたが、トスカニーニのヴォリューム・コントロールの妙技によるものであろう。
しかし、バリトン上がりのヴィナイの声が(不調なのか)若干汚いし、いつもながら女声が弱い。

結局、帯に短し云々。


そういえば、LDから焼いてあるデル=モナコの日本公演の「オテロ」は、イアーゴがゴッビだったなあ!
「乾杯の歌」はどうやって作曲したんだろう、と思うほど出来がいい曲だと思う。
1:30 ぐらいから。

カラヤン盤より出来がいい?デル=モナコのオテロ登場シーン