ハイドン 「驚愕」その1

ハイドン  交響曲第94番「驚愕」
フルトヴェングラー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1951)
「驚愕」の由来となったアンダンテが有名だが、全体としてよく出来ている曲だと思う。
この録音はオフィシャルなので、フルトヴェングラーの個性が若干弱い分、普遍的な名演となっている。ちょっと重めのハイドンとしては理想的な演奏と言える。

 

ハイドン  交響曲第94番「驚愕」
クナッパーツブッシュ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1941)
クナッパーツブッシュ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1951)
1951年盤はライブでクナ節全開、フルトヴェングラーよりさらに重い。メヌエットの遅さはまるで別曲、フィナーレの中間部でいきなりテンポが2倍ぐらいに落ちる。やはりハイドンではなくクナッパーツブッシュを聴く演奏。
1941年盤はSP録音ということで、多分制約の多かった録音だったろう。1951年盤ほど個性は強くないが、緻密な演奏で決して凡庸な演奏では無い。

ハイドン  交響曲第94番「驚愕」
トスカニーニ指揮 NBC交響楽団(1953)
フルトヴェングラークナッパーツブッシュの後に聴くと、あまりのテンポの速さに驚くが、それはあくまで遅い演奏を聴いたからであって、これ自体は多少テンポが速めという程度、早めのテンポのハイドンの理想的な演奏というのは他のトスカニーニハイドンといっしょである。