今東光「蒼き蝦夷の血 秀衡の巻」

今東光「蒼き蝦夷の血 秀衡の巻」
清衡の巻、基衡の巻は雑誌連載だったが、秀衡の巻は描き下ろし、ということで今東光氏はじっくりと描き、前2巻を足したよりも長いページ数を割いている。今東光氏は、どれだけ古文書や伝説に精通しているのか、と驚くばかりの土台に、豪快な筆致で(矛盾するようだが)じっくりと描いている。
しかしじっくりと描き過ぎたのか、今東光氏の死去により絶筆の未完になってしまった。
目次を見たら、平家滅亡のあたりまでで、平泉滅亡まで至っていない。
つまりは「秀衡の巻」と言いながら大半が源平合戦である。それはそれでいいのだが、今は蝦夷関連が読みたい。2巻のうち1巻分読んだがペンディングすることにした。