プロコフィエフ 歌劇「炎の天使」 交響曲第3番

プロコフィエフ  歌劇「炎の天使」
ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団(1993)
ガリーナ・ゴルチャコワ(ソプラノ)
セルゲイ・レイフェルクス(バリトン
ミハイール・キット(バス)、他
ワレリー・ブリューソフの小説を原作とするオペラである
以下ウィキペディア、ワレリー・ブリューソフの項より
子どもの頃に見た大天使の姿を求めて秘術の実践や不浄な霊との交わりを重ねるうちに、清らかな精神を汚された悪魔憑きの乙女の物語である。
激しい部分もあるが、全体的にしっとりとしてストイックな作品に思える。そのせいもあったのかもしれないが、作曲当初はオペラとしての上演のめどが立たず、プロコフィエフはこのオペラの音楽を流用して交響曲第3番を書いた、との事。
個人的には、けっこう気に入ったんだが。

プロコフィエフ 交響曲第3番  

ゲルギエフ指揮 ロンドン交響楽団(2004)
「炎の天使」の時に書いたが、このオペラから題材がとられた交響曲である。
オペラの時にはしっとりしている、と書いたが交響曲になるとけっこう華やかだ。
第2楽章は、今まで聴いたプロコフィエフの音楽で、最も美しいと言える。
現代音楽的な手法にとらわれなくなってのびのび書いている感じがいいのかな。これもかなり気に入った。
ゲルギエフは、第2同様細部をえぐる演奏で、例えば第2楽章は、コシュラーは幻想的だが、ゲルギエフは美しさよりおどろおどろしさが前面に出ていて、同じ曲とは思えないほど。コシュラーがより交響曲的、ゲルギエフがよりオペラ的な演奏、と言い換えてもいいかもしれない。
現時点では、より滋味が深いコシュラー盤の方が好みかな。