ベーム 1955年の「ドン・ジョヴァンニ」

モーツァルト 「ドン・ジョヴァンニ」(ドイツ語歌唱)
ベーム指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1955)
ドン・ジョヴァンニ:ジョージ・ロンドン
ドンナ・アンナ:リーザ・デラ・カーザ
ドン・オッターヴィオ:アントン・デルモータ
ドンナ・エルヴィラ:セーナ・ユリナッチ
レポレロ:エーリッヒ・クンツ
マゼット:ワルター・ベリー
ツェルリーナ:イルムガルト・ゼーフリート
騎士長:ルートヴィヒ・ウェーバー
カール・ベーム・コレクション Vol.3 である。このBOXはスタジオ録音のみかと勝手に思っていたが、ライブである。しかもドイツ語歌唱。フィガロのドイツ語盤は若い頃から聴き慣れているが「ドン・ジョヴァンニ」は初めてである。慣れないせいか違和感が半端ない(笑)(たぶん発掘音源系であろうが、良質のモノラル録音)
ジョージ・ロンドンはハンス・ホッターの後のヴォータンのイメージが個人的には強いが、けっこうドン・ジョヴァンニも歌っているようで、かなり深みのある美声のドン・ジョヴァンニになっている。クンツはレポレロにしては美声かつ器用っぽ過ぎるか。
他は大好きなアントン・デルモータを始め私にはお馴染みの名歌手ぞろいで、ベームの指揮も激烈ながらそれに流されることのないしっかりしたもの。観客の熱狂ぶりが、演奏と歌唱の素晴らしさを物語っている。