ワーグナー「パルジファル」
グッドール指揮 ウェールズ・ナショナル・オペラ管弦楽団(1984)
ドナルド・マッキンタイア:グルネマンツ
ヴァルトラウト・マイアー:クンドリ
フィリップ・ジョル:アンフォルタス
ウォレン・エルスワース:パルジファル
デイヴィッド・グウィン:ティトゥレル
ニコラス・フォーエル:クリングゾル
他
EMI ワーグナー オペラ・ボックスである。
遅いという事がまず取り上げられる演奏であるが、遅さに気を取られると、この演奏の、優しく寄り添うような本質を見逃してしまう可能性があるので注意が必要。(いつも言っているが、レヴァインのような、ただ遅いだけの演奏もある)
「パルジファル」と言えば、聴く前に身構えてしまいがちだが(私だけか?)肩の力を抜いて、素直に聴ける演奏、という意味では、これも唯一無比の演奏であろう。
歌手陣は間然するところが無いが、パルジファルのエルスワースが、イギリス人なのに、いわゆる鼻にかかったイタオペ調の発声で、若干違和感がある。