ドナ・サマー「フォー・シーズンズ・オブ・ラブ」(1976)

こちらは堂々たるコンセプトアルバム。なにしろタイトルが「愛の四季」で収録曲が

スプリング・アフェアー
サマー・フィーヴァー
オータム・チェンジズ
ウインター・メロディ
スプリング・リプリー

で、春に始まり冬に終わった恋の物語が歌われる。
アナログ1面の2曲、アナログ2面の3曲は、切れ目なく続いているので、片面1曲づつとも言えるし、大きな意味で全体で1曲ともいえる。
のちの「ワンス・アポン・ア・タイム」がディスコ・オペラと称されたそうだが、こちらもディスコ・オペラと言っていいほど、構成が素晴らしく、美しく深みのある曲揃いだ。
こういうアルバムを聴くと、セクシー・ディスコ路線でブレークしたドナ・サマー(とモルダー&ベロッテ)ではあるが、自分達はそれだけの存在ではないんだぞ、という彼らの主張と、売れ線を求めるファンやレコード会社との果てしない争いがその後も続いてゆくのだ、と想像できる。
ちなみに、やたらベースがうまいな、と思ったが"Les Hurdle"と言う人でウィキペディアもない。"The Wombles"というイギリスのバンド出身でのちに作曲家になった人が"Les Hurdle"だが、この人だろうか?