バッハ「マタイ受難曲」
ミシェル・コルボ指揮 ローザンヌ室内管弦楽団(1982)
ローザンヌ声楽アンサンブル
ノートル・ダム・ド・シオン教会少年聖歌隊
福音史家:クルト・エクウィルツ(テノール)
イエス:ゲルハルト・ファウルシュティヒ(バス)
マーガレット・マーシャル(ソプラノ)
キャロライン・ワトキンソン(アルト)
アントニー・ロルフ・ジョンソン(テノール)
フィリップ・フッテンロッハー(バス)他
というわけでコルボの「マタイ受難曲」である。
とんでもなく柔らかく優しい演奏で、第1曲なぞ(受難曲だから悲劇だという観点から)こんなに腑抜けた演奏でいいのか?と最初は思い、買って失敗か、とも思った。
だが、だんだん聴き進めてゆくと、こういう音世界にひたるための演奏なのだとわかってきて、これはこれでありだと思うようになった。勿論マタイの録音をすべて聴いたわけではないが、こういうマタイは初めて聴いた。
ソリストではアーノンクール指揮(1970)でも福音史家役をやっていたクルト・エクウィルツが嬉しい。
ソプラノのマーガレット・マーシャルがヤノヴィッツばりの凛とした高音で私好み。モーツァルトやロッシーニのオペラの録音が何作かある模様。