ブレードランナー「ワークプリント」(1982:1990 1991)

「メイキング・オブ・ブレード・ランナー」(1996:邦訳 1997)という本で、このワークプリントの存在を知っていつかは見たいと思っていた。アメリカでは1990年1991年に上映されたが今までソフト化はされたいなかった(その上映時の評判があまりに良かったので、1992年にナレーション無しの「ディレクターズカット/最終版」が作成されたようだ)
細かいセリフや音楽の違いはさておき、この版でしか見られない映像もある(一部ファイナルカットで復活:ホッケーマスクの女性ダンサー2人のシーン等)にもかかわらず、上映時間は他の版より6,7分短い。その分展開は速く感じるがギクシャク感も残る。一番印象に残ったのが、ラストの屋上のシーンにいかにも安っぽい不安をあおるようなBGMが付いている点(仮だったとか)これは無くして正解。また、ロイが死んだ後、劇場版とは全く違うデッカードのナレーションが入る。また(UFO番組とかで)有名なヴァンゲリスのエンディング・テーマは流れない。
余談だが、ゾーラがガラスに突っ込むシーンはスタントが使われているため、昔からあきらかに顔が違うと有名だった。今回のファイナルカット作成のためにゾーラ役の本人が撮りなおしたというので、たぶん50歳は過ぎているであろうに、ガラスに突っ込んだのか?スタイルは大丈夫か?などと思ったのだが、顔から上のみを撮影しなおして、差し替えたとの事。それもすごいな。でもスタントの人は自分の顔が消えて悲しいかも。
さて、4と5 は昔さんざん見たので、差し当たっては後回しでもいいだろう。前述の「メイキング・オブ・ブレード・ランナー」をもう一回読み直すかな。でも8時間のメイキングを見たら、読まなくても充分なのか?(笑)