ブルックナー 交響曲第4番

コンヴィチュニー指揮 ウィーン交響楽団(1961)
今までCD発売はあったものの、オリジナル・マスターからの初CD化として新発売された演奏。
相変わらず質実剛健、全力投球の名演だが、全力投球が過ぎたか、チャーミングさは幾分欠けるし、リズムが前のめりになってギクシャクしている部分があり実に惜しい。
しかし、ありがたいことにステレオである。彼のベートーヴェンの交響曲全集を思い起こさせる。
すなわち、すべての楽器が実によく鳴っている。スコアの隅々まで実によく聴こえる。
変な言い方だが、スコア片手に楽曲を分析するには最適の録音といえる。
しかし、すべての音が聴こえてくると、この曲もまた新鮮に感じるものだ。ステレオである分、クナより分がいいかもしれないぞ、これは。