ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞について

私は、とりたててボブ・ディランのファンというわけではないが、彼が及ぼした歴史的世界的影響については充分承知している。(洋楽遍歴は同時代のビートルズ・ファンから始まったからね(正確にいうと、その前にミッシェル・ポルナレフ))

今回色々な意見があると思うが、「詩」と「小説」の文学的価値というものが、西洋と日本ではは違う、ということは頭に入れておいてほしい。
西洋文学は「詩(叙事詩)」「戯曲」「小説」の順番で発生し、長らく文学的価値もこの順番であった。
以前、どこかで書いたが、西洋の「詩」は朗読することが前提であり、それは自然に「歌」につながる(吟遊詩人)
であるならは、フォークであろうとロックであろうと、その歌詞に文学的価値がある、と多くの人(西洋人だけかもしれないが)が認めるのであれば、それは充分にノーベル文学賞を受賞してしかるべき理由になるのである。