ミュンシュのベルリオーズ「ロメオとジュリエット」

ベルリオーズ 劇的交響曲「ロメオとジュリエット」
ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団(1961)
ロザリンド・エリアス(Ms)
チェーザレ・ヴァレッティ(T)
ジョルジョ・トッツィ(Bs)
ニュー・イングランド音楽院合唱団
というわけで、ベルリオーズ「ロメオとジュリエット」のステレオ録音である。
先日、リヴィング・ステレオBOXで幻想交響曲と併録されていた「愛の場面」と同一音源の全曲盤である。最初のリヴィング・ステレオBOXでは、埋草的に「愛の場面」のみが収録されたのであろう。リヴィング・ステレオBOX2では、全曲盤が収録されている。
さて、ミュンシュとボストン響のコンビは、RCAに大量の録音を始めた1950年代は、豪放磊落な演奏だったが、1960年代に入って徐々に精緻で端正な演奏になってゆく。この1961年の演奏はその端境期にあたり、両方の良さが丁度良いバランスになっていて、正直トスカニーニミュンシュしかこの曲を聴いていないので、乱暴な言い方になるのはわかっていてあえて言うが、これ1枚あれば「ロメオとジュリエット」は充分だ、と思ってしまうほどの名演である。