朝比奈隆の「合唱付」1977年盤と1985年盤(と、スケルツォの話)

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱付」
朝比奈隆 指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団(1977)

年末だから第9というわけではない。
以前「出回って無い模様」と書いた、朝比奈隆さんのベートーヴェン 交響曲第9番「合唱付」の1977年盤であるが

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2012/07/15/070551

なんと、MEG-CD という形式で販売されていた!それを知ったのがたまたま最近だったという話。

で、青年時代に私が聴いていた朝比奈さんの「合唱付」はどっちだ?という問題であるが、正直わからない(笑)
第1楽章冒頭の管のミス、朝比奈さんらしい弦のトレモロをしっかり弾かせている点から1985年盤のような気がしている。また、両方ともライブ録音だが、1977年盤は第4楽章の後の拍手まで収録しているが1985年盤は収録されていない。これもなんか無い方を聴いていた気もする。しかし、そうなると記憶の中では20前後で聴いていた気がしたのが、20代中盤で聴いていたことになる・・・・人間の記憶とは頼りないものだ。
しかし、今回さらにびっくりしたのが、両方とも何度も繰り返し聴き比べをしたのだが、第2楽章のスケルツォで1985年盤で1977年盤にないブリッジと繰り返しがある事を、今更ながらに気づいた。これは私はほとんど聞いたことがない、というか記憶に無い。
自慢ではないが、手元にある「合唱付」フルトヴェングラーはじめ1950年代から1960年代のものばかりで、それでも1988年のホグウッド盤

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/20080812/p1

を取り出して確認してみたらそのブリッジと繰り返しはあった(汗)ようつべでも最近の誰かさんの演奏で確認してみたらあった(大汗)
つまり、1980年前後から、ブリッジと繰り返し付きの(たぶん)オリジナル(であろう)楽譜で演奏されることが常識となっていたのが、私はまったく気が付ずに今まで生きてきたかことになる。久々に「合唱付」でも聴こうか、となると結局フルトヴェングラーバイロイト盤になってしまう生活をしているとこういう弊害がある。なんにせよ、ブリッジと繰り返しが無いのが正しいと思いこんでいた自分が恥ずかしい(涙)

下記 4:40 あたりからが私の認識していなかったブリッジ部

youtu.be