ストラヴィンスキー オペラ「放蕩児の遍歴」

ストラヴィンスキー  オペラ「放蕩児の遍歴」
ストラヴィンスキー指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(1964)
ウィリアム・ホガースの銅版画「放蕩児の遍歴」にインスパイヤされて作曲されたオペラ。
伯父から莫大な遺産を残された若者が、他人の口車に乗って放蕩の限りを尽くしたのち、破滅、発狂、死亡する話。これまでのストラヴィンスキーのオペラは長くても1時間未満だったが、これは2時間半程度で通常のオペラ・サイズである。
さて、話は陰鬱だが音楽は明快だ。なにせ、チェンバロ通奏低音付きレチタティーボがあるイタリア古典派オペラ・スタイルなのだから。正にストラヴィンスキー新古典派主義の真骨頂。これは話の内容と音楽性の対比を狙ったのかな。