グレッグ・レイクへの懺悔

以前書いたかもしれないが、私がプログレに出会ったのは高校生の時、音楽の授業で教育実習生が教室でかけた、ELPの「タルカス」が最初だった。(ストラヴィンスキーの「春の祭典」もかけてた)
そして、ELPのベース&ボーカルのグレッグ・レイクがELPの前に、キング・クリムゾンというバンドにいた、という情報から、どんどんプログレにのめりこんでいった気がする。
で、グレッグ・レイクであるが、ピック弾きによるフェンダージャズ・ベースの締まった音は、当時の私の憧れだったし、ベーシストがアコギを弾きながら歌うというスタイルがあっていいのだ、という事を提示してくれたし、1stや「展覧会の絵」あたりの、3楽器が対等に渡り合うインタープレイも素晴らしいと思っていた。
しかし、だんだんキースの左手をなぞるようなプレーに移行していってベーシストとしてのグレッグに興味をなくしていった。
以前、こんなことを書いた。
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/20040623/p2

最近、ナイスを聴き直した後
http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2018/11/11/115725
その流れでELPも聴き直していて、そういえばグレッグ・レイクの使用楽器ってなんだったんだろう、と思った。
ライブの「レディース・アンド・ジェントルメン」は、ジャケット写真からギブソンのリッパーであることはわかっていたが(キッスのジーン・シモンズが弾いてたやつ)いわゆるワークス以降はなんだったんだろう、と調べたらなんとアレンビックの8弦ベースであった!
そういえば「庶民のファンファーレ」とか、やたらシャカシャカした音が混じっているのは分かっていたが、8弦ベースの高いほうの弦の音であったのだ。(ファンには当たり前の話だろう、今更でごめんなさい)
なんでそこまで気づいていながら8弦ベースに思い至らなかったのか、については言い訳がある。
ディープ・パープルの「ライブ・イン・ジャパン」でも、似たようなシャカシャカしたベース音が聴こえる個所があるのだが、当時のベーシスト、ロジャー・グローヴァーの当時の使用楽器はかのリッケンバッカーで、このベースは(機種により)ジャックが2つあり、2つのピックアップからの音を別々のアンプからも出すことができた。なので、リア・ピックアップの音が強調されてシャカシャカいっているのだと、勝手に解釈していて、グレッグ・レイクの場合もそんな感じなのかしら、と思い込んでいたのだ。

で、グレッグ・レイクが8弦ベースを弾いていた、となると、それは初期のころよりフレーズはおとなしくなるわな、っていうか、逆によく8弦ベースであれだけ弾いていたな!とびっくりしてしまった。
想像がつくと思うが、それでなくても太いベース弦の横にオクターブ上の弦があり、それを同時に押さえなくてはならないのだから、相当な習練がいる。(ネット情報だと、押さえるのは意外に楽だが、速いフレーズは無理、とあった)
"A Time & A Place"という発掘ライブ音源BOXでは、1978年演奏のの「タルカス」全曲が収録されているが、ここでも8弦ベースを弾きまくっているのだ!
というわけで、グレッグ・レイクさん、ごめんなさい。あなたは最後まで素晴らしいベーシストでありました、という懺悔でした。