「春の祭典」の話(+ELPの話)

「春の祭典」の話(+ELPの話)
ストラヴィンスキーバレエ音楽&管弦楽BOXには、シャイ・クリーヴランド盤(1985)が収録されている。
細かい感想は後ほどとして、第1部の「春のロンド」の引きずるような動機のところでテンポが大きく落ちる。実は個人的にはベストと思っていたブーレーズクリーヴランド盤も同様なのだが、実はここはあまりテンポを落としてほしくない。
ということは、アナログ時代に、ここのテンポをあまり落とさない演奏を聴いていることになる。
まったく記憶がないのだが、この曲を初演したモントゥー盤のどれかだったかもしれない。
「春の祭典」を初めて耳にしたのは高校時代(たぶん1年生)音楽の授業に来た教育実習生(男性)が「変拍子」の紹介として「春の祭典」とエマーソン・レイク&パーマーの「タルカス」のLPをかけ、生徒に「春の祭典」の楽譜を見ながら、拍子をとらせたりしていた。
(ちなみに「春の祭典」は今でいえば「進撃の巨人」のように、ストラヴィンスキーの巨大な頭部が描かれていたジャケットを覚えているので、バーンスタイン盤であったろう)
それ以来、実はかなり好きな曲ではあった。
ちなみに、その「タルカス」が初めて聴いたELPであり、プログレとの出会いで、ELPのアルバムの解説に「グレッグ・レイクキング・クリムゾン出身」とあったので、クリムゾンを聴き始めて、プログレにはまっていった。今考えると、教育実習の人が「タルカス」をかけなければ、今の自分は無かったかもしれない。重量な出会いであった。
で、この際だから、またいろいろな「春の祭典」を聴くためのBOXでもないかな。と思ったら、初演100周年のBOXが2種類、20CDセットと10CDセットがあった。
10CDセットはブーレーズクリーヴランド盤がかぶるが、ストラヴィンスキー本人の2種の録音を含むのでこちらを入手することにした。モントゥーもボストン交響楽団
とのモノラル録音が収録されている。(20CDの方にはパリ管とのステレオ録音が収録されていて、こちらも聴いてみたいことは確かだが)さらに、ストラヴィンスキーの巨大な頭部のバーンスタイン盤も収録されているので、やはりこちらで正解。