アシモフ SF短編再読(と、クリフォード・D・シマック)の話

先日「アシモフのSF短編集をすべて読み返したくなった」と書いたのだが、アシモフの翻訳された短編集は以下のとおり。(ウィキペディアより)

1950年 - I, Robot (『われはロボット』)
1955年 - The Martian Way and Other Stories (『火星人の方法』)
1957年 - Earth Is Room Enough (『地球は空き地でいっぱい』)
1959年 - Nine Tomorrows (『停滞空間』)
1964年 - The Rest of the Robots (『ロボットの時代』)
1968年 - Asimov's Mysteries (『アシモフのミステリ世界』)
1969年 - Nightfall and Other Stories (『夜来たる』『サリーはわが恋人』)
1972年 - The Early Asimov (アシモフ初期作品集『カリストの脅威』『ガニメデのクリスマス』『母なる地球』)
1975年 - Buy Jupiter and Other Stories (『木星買います』)
1976年 - The Bicentennial Man and Other Stories (『聖者の行進』)
1982年 - The Complete Robot (『コンプリート・ロボット』)
1983年 - The Winds of Change and Other Stories (『変化の風』)
1995年 - Gold (『ゴールド-黄金』)

上記で「われはロボット」は子供の頃から読んでいてほとんど覚えているので除外。「コンプリート・ロボット」は「ミラー・イメージ」以外は他で読めるので除外。
最初に「アシモフ初期作品集」を読んでから、あとは出版順に読むつもり。
なぜ「アシモフ初期作品集」を最初に読むかというと、アシモフの短編集を読んだことがある方はご存じだろうが、アシモフの短編集のほとんどは、1作1作につき、その作品の執筆裏話が前書きとしてついているので非常に興味深い。特に「アシモフ初期作品集」は、SF雑誌『アスタウンディング』のジョン・W・キャンベルとの出会いを始め、彼のSF作家としての自伝としても楽しめる内容になっているからだ。
というわけで、アシモフのデビュー当時のあたりを読んでいるのだが、大人になってから読んだ本は記憶に残りづらいもので、覚えていないことだらけである。
そんな中アシモフがSF界の大先輩であるシマックの文章スタイルに非常に影響を受けた、という話が出てきた。思い返すと、若い頃に初めてシマックの「都市」を読んだとき、なんとなくアシモフっぽいな、と思った記憶があるが、何のことは無い、アシモフの方がシマックに似せていたのだった。
ちなみに、そこには「十八号規則」というシマックの短編が引き合いに出されているのだが、翻訳は無いようだ。どこかで書いたがシマックの未訳作品はやまほどあるらしい。未だに未訳のものが翻訳されて出版されているフィリップ・K・ディックに比して、シマックのほうは日本ではどうしても地味な扱いだから、今更この短編を含む短編集が翻訳されるなんてことは望むべきも無いのだろう。しかし、それでも読んでみたいものだ。

追記

「十八号規則」と書いてあったから気が付かなかったが、これは以前書いた「ルール18」の事だった(汗)

http://hakuasin.hatenablog.com/entry/2013/09/15/062310