ドナ・サマー「アナザー・プレイス・アンド・タイム」(1989)

プロデュースはゲフィンが指名した(ユーロビート創始者で、小室哲哉に影響を与えたといわれる)ストック・エイトキン・ウォーターマン(イギリスの音楽プロデューサーチーム)だが、結局ゲフィンはレコーディングされたものにOKを出さなかったのみならず、ドナ・サマーの契約を終了させてしまう。(なので、前作がゲフィン最後のアルバムということ)
結局、先行シングルがイギリスでワーナーブラザーズから発売、紆余曲折の後、アメリカではアトランティックから発売された。
白塗りのジャケットがインパクトがあるが、個人的にはこのアルバムを聴くのを楽しみにしていた。以前書いたシングル集のCDを聴いていてお気に入りになった"This Time I Know It's for Real"が収録されているからだ。
ユーロビートで70年代のドナを再現したかのような、ゴキゲンなアルバム、と言いたいところだが、"This Time I Know It's for Real"を始めとするシングル・カットされた5曲(!)は出来がいいのだが、ほぼ全編に渡って同じパターンのリズムと転調(前に気に入っていると書いたけれども)だと、さすがにこれは・・・・・といった感じ。
それでも、アルバム、シングル共にかなりのヒット作となった。(ただし、最後の)またもや、ゲフィンはドナ・サマーのヒット・アルバムを自レーベルから出すことができなかった。自業自得ではあるが。
ちなみに、ドナ自身はこのアルバムの出来には納得せずに、次作では別のプロデューサーと組んでいる。
またもや"This Time I Know It's for Real"を貼るが、こちらはPV。このランニング・マンみたいな振付は当時はやったんだろうか。

 

youtu.be