Exposure (1979)

Robert Fripp
以前に書いた(参照ロバート・フリップのソロのリマスターがとうとう発売された。このアルバムには3つのバージョンがある。①アナログバージョン②CDバージョン(1985)③リミックスバージョン(1989)今回①と②のリマスターがセットになっての発売、②のほうは本来のダリル・ホールのボーカルに差し替えたものを含む。私は③を所有していたので3つ揃った。何にしてもアナログバージョンのリマスターはありがたい。また、ハミルファンとしては痛し痒しだが、本来フリップ翁が想定していたダリル・ホールのボーカルが聴けるのはうれしい(もともとも何曲か歌っているが)そして、彼の甘ったるくてちょっとふざけた感じの声が汚くシャウトすると、またこのアルバムの曲調によくマッチしているのである。やはりハミルはピンチヒッターだったのだと納得。
70年代クリムゾン解散後、1977年デヴィッド・ボウイの「ヒーローズ」で音楽活動を再開したフリップ翁は、さまざまなセッションに参加し、ピーター・ガブリエルの2ndをプロデュースしたのが1978年、満を持してのソロ作である。パンクの影響に時代を感じるが、80年代クリムゾンへの大いなるステップである。私は昔から(80年代クリムゾンより)このアルバムが好きだったのだが、当時からあまりいい評判を聞かなかった。なぜだろう。確かにクリムゾンオンリーのファンには、気に食わないのかもしれないが、当時のプログレシーン全体を見渡せば、本当に重要で、よく出来た作品だと思うのだが。
余談だが、スリーブにギルダ・ラドナー(参照)と映っている写真が載っている。すごい取り合わせだ。