ムービング・ウェイブス

ムービング・ウェイブス(Moving Waves)(1971)
フォーカス
というわけで、フォーカスの2nd。アナログ時代このアルバムの第1曲目「Hocus Pocus(悪魔の呪文」を聴いたとき、先に聴いていたライブ盤よりテンポが遅かったために、ちょっとダサいと感じてしまい(ちょうど、ディープ・パープルのハイウェイ・スターを、ライブ・イン・ジャパンで最初に聴いてしまってから、マシン・ヘッドのテイクを聴いたときのがっかり感に近いか)結局このアルバムはちゃんと聴いていなかった。
今聴くと(散漫との声もあるが)クラシックからジャズからそして既にフュージョンの先取りからハードロックから、実にバラエティに富んでおり、1971年でこの完成度は驚異的である。
余談であるが、このアルバムでベースが抜けて、セッション・ミュージシャン系のベースが加入し3rdと例のライブで弾いている。
2ndのベースはよく言えば、工夫してベースラインを構築しているが、悪く言えば余計な事をやりすぎ、3rd以降は、さすがにセッション・ミュージシャン上がりなだけに、必要最小限を、実にセンス良く弾く。で、この2ndのベースが、ああ、おれもこんな風に弾いてしまう(汗)といった感じなので、これはちょっと反省しなければならないな、と思った次第。ベースはやはり目立つところが少ないので、俺はこれだけ弾けるんだぞ、といった事をするベーシストもいるのだが(私みたいに)それは、聴いている方にはどうでもいい場合が多いのだ、というのも、わかってきているし(笑)