コリン・デイヴィス指揮 BBC交響楽団(1971)
ミレッラ・フレーニ:スザンナ
ウラディーミロ・ガンツァロッリ:フィガロ
ジェシー・ノーマン:伯爵夫人
イングヴァール・ヴィクセル:アルマヴィーヴァ伯爵
イヴォンヌ・ミントン:ケルビーノ
他
「モーツァルト オペラ・コンプリートBOX」の一枚。
コリン・デイヴィスが良かったので、3大オペラも聴いてみよう、という事になった。
序曲はアタックが強めでちょっとびっくりしたが、本編が始まると(やはりアタックは強めながらも)オーソドックスで堅実な演奏。
フィガロのガンツァロッリが発音と発声がだらしない。いかにもイタリアっぽいねちっこい歌い方は、いくらイタリア語のオペラとは言え、モーツァルトにはどうかと思う。
フレーニのスザンナはやはり好きになれない(のでベーム映画版は演出もあるが、そのせいもあって個人的には評価しない)今回気がついたのが、彼女の声質もそうだが、やはりイタリア的なポルタメント、グリッサンドのカンタービレ唱法が、モーツァルト的ではない、と感じたせいかもしれない。
しかしそうなると、ドイツの作曲家の曲を、イギリス的な堅実な演奏に、イタオペ的な主役二人が乗る、という、ある意味ミスマッチ的な感覚が楽しめる貴重盤かもしれない(ほんとか?)
他の歌手は概ね合格点だが、ミントンのケルビーノは予想通り良かった。