ディーリアス「人生のミサ」

ディーリアス「人生のミサ」

グローヴズ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団(1971)(EMI)
ヘザー・ハーパー(S)
ヘレン・ワッツ(A)
ロバート・ティアー(T)
ベンジャミン・ラクソン(Br)

だいぶ前にネット上で「人生のミサ」というタイトルを見かけて「不思議なタイトルだなあ」と思った記憶がある。今回ディーリアスBOXを買って、おお!ディーリアスだったのか、と今更ながらに思った(汗)
無神論者のディーリアスがなぜ「ミサ」?かと思ったら、なんと内容はニーチェの「ツァラトゥストラ」なんだと!キリスト教を否定したニーチェの曲のタイトルが「ミサ」ってのは逆説なのか皮肉なのか。まあ、ディーリアスもガチガチの無神論者だったようだが。
しかし!曲はすごい。なんとも不思議な曲だ。何が不思議かと言うと、こんな声楽曲を聴いたことがないからだ。にもかかわらず、フォーレのレクイエム並みに美しい。なんなんだこれは。フェンビーがボーカルスコアを見て感動した、というのもうなづける。
以前、ディーリアスとヴァイオリンは相性がいいかも、と書いたが、合唱も相性がいい、というか、合唱の美しさの新たな可能性を提示したというか・・・・
ディーリアスの声楽曲はまだまだあるので楽しみだ。