ベートーヴェン 交響曲第7番

フルトヴェングラー指揮 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団(1953)
ベト7づいているので、フルトヴェングラーも聴かないと片手落ちと言うことで購入。(ついでに名盤の誉れ高いシューマンの4番も)定番と言われるウィーンフィルとの1950年スタジオ録音ではなく、ベルリンフィルのライブ。実は、散々フルトヴェングラーを聴いていた頃、なぜかベト7だけは聴かなかったのだった。
冒頭の不ぞろい気味の切り込むようなアインザッツが、まごうことなきフルトヴェングラーで嬉しくなってしまう。序奏部はかなり遅めのテンポで始まるが、すぐに巧みなアッチェレランドとリタルダンドで、序奏部だけでもお腹一杯の気分。舞踏の聖化と言いながらも、うねうねとした粘りっこい躍動感で、フルトヴェングラーを聴きまくっていた頃の自分が甦ってくる。第2楽章の寂寥感は抜群だし、第3楽章のトリオの荘厳さはやりすぎの感はあるが、これぞフルトヴェングラー。第4楽章も遅いテンポで始まるが徐々にスピードをあげ、ラストはさらにアッチェレランドがかかる。こんなことを許されるのはフルトヴェングラーぐらいであろう。
モノラルであることを差し引いても、クライバーとどちらをとるかは難しい。ちゃんとクライバーを聴きなおそう。