朝比奈隆指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団(1994)
朝比奈さんのブルックナーはとにかく録音が多い。ので、CDでそろえようと言う時に失敗してもなんなので、アナログ時代に聴いていた80年代を中心に買っていた。以前評判のよかった9番の1995年盤を買ってぴんとこなかったこともあり、80年代があればいいかと思っていたのだった。
しかし、ネット上ではこの1994年の8番がえらく評判がいい。これを聴いてよかったら、他の90年代録音もチェックしなくてはならなくなるではないか!(汗)
さて第1楽章は若干腑抜けた感じがし、オケのミスもありちょっと心配になったが、第2楽章からエンジンがかかってきた。トリオ部はかなり遅いがどこまでも歌いきっていて、これはこれで新鮮。
アダージョはたぶん今まで聴いたブル8アダージョのベストのうちの一つだろう。どこまでも自然だがすべての音に命がこもっている。
アダージョに比してフィナーレは若干完成度が落ちるか。朝比奈さんにしてはテンポの速い部分と遅い分の差が大きすぎる気がするし、オケの乱れも見られる。美しい部分も多々あるのだが・・・・
今現在の意見としては僅差で83年カテドラル盤(こちら)を上にしたいが、もう一度カテドラル盤を聴きなおしてからだな。