R・シュトラウス「ばらの騎士」

R・シュトラウスばらの騎士
先日、第1幕のテンポに文句をつけたカルロス・クライバー盤であるが(こちら)その欠点や、元帥夫人のクレア・ワトソンの不調(こちら)があっても、それを補って余りある極上の音世界である事は確か。
あれだけ「ばらの騎士」を振っているんだから、キャストや調子が万全な、もっと音質のいい音源が残っていてもよさそうなもんなんだが・・・・・
ついでに、最近気づいたのは、父エーリッヒ・クライバーのオフィシャル盤(1954)で、以前から条件付ながら、「ばらの騎士」の第一のお勧めとしてきたのだが、スタジオ盤と言う事もあろが、全体としての一つの流れになっていない気がする。また、音楽そのものの愉悦にかけている部分があり、どうもその部分は退屈で飽きがきてしまう。
エーリッヒ・クライバーの名誉のために書くが、ライブ盤(1952)は、まったくそんな事はないのだが、オフィシャルに比べて音質の問題がある。
同様に、カルロス・クライバー盤、クナッパーツブッシュ盤(1955)クレメンス・クラウス盤(1953)等は、それこそ、どこをとっても愉悦に満ちているため、退屈する事は一切無い。
こうなると、音質の問題もあるので、第一にお勧めできる「ばらの騎士」をどうしたらいいのか・・・・悩むところである。