ブルックナー 交響曲第2番(1872年版)ブルックナー 交響曲第2番(1872年版)アイヴォー・ボルトン指揮 ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団 (2015)
久々に、めったに聴かないブルックナーの第1番、第2番を聴きたくなって、定番のインバル番とかをつらつら聴いていたのだが、そういえば2年前に全集を買ったボルトンはどうだったろうとブログを検索したら、第1番、第2番の感想が無かった。聴かなかったのか、聴いたけど感想を書かなかったのか、まったく記憶が無いので第2番から聴いてみた。びっくりしたのが、他の録音と音の仕上がりの印象が随分違うということ。以前「やはり弦のピアニシモが小さすぎるのは疑問が残る」と書いたが、ちゃんと強めに弾かせているし、このオケはボルトンの指示なのか、演奏者の個性なのかティンパニに癖があるのだが、それも今回無い。そのせいもあるのか、今まで聴いた第2番の中で最もチャーミングに感じた。いったいどういうことだろうと、改めて、録音の時期を確認してみると以下のようになっている。
2004年 第5番
2005年 第9番
2006年 第7番
2007年 第3番
2008年 第4番
2009年 第8番
2010年 第6番
2013年 第1番
2015年 第2番
つまり、今回聴こうと思った第1番と第2番はラス前とラストで、しかも5番までは1年おきだったのが、2年づつ空いているのだ・・・・これはボルトンの中で何か変化がおきたんだろうか・・・・しかしこれは個人的には好ましい変化で、できればこの感じで他の交響曲も録音してほしかったし、ヘ短調や0番も録音してほしかった。1番も楽しみだ。以前「改めてインバル、ティントナー、ヤングの聴き比べをした結果、ティントナーが一番しっくりきた」と書いたことがあったが、ボルトン盤を加えたこの4種は、簡単に甲乙はつけられない気がする。