美味しんぼ 100巻「日本全県味巡り・青森編」その2

さて最後まで読んだが、これでもかこれでもかと出てくる料理に、随分今回は力が入っているなと思ってしまった。(まんべんなく各地をまわり、津軽と南部もちゃんと分けてくれたのでありがたい)
作品中「青森と他県の違いは単なる地方色の違いではない。関東以西が失った原日本人としてのものだ」というような事が言われている。私は関東と青森でしか食物を意識したことが無いので、青森と関東の違いは、他の県と関東との違いと似たようなものだと思って気がつかなかったが、食物の世界でも縄文色、蝦夷色があると言うことなのかもしれない。
膨大な数の食物が紹介されているので、いちいち挙げるのは不可能だが、味噌を煮て濾した「すまし」というのは知らなかったし、小川原湖のうなぎは有名だが、日本一獲れるというのは知らなかった。(今度食べに行こう)
八戸のせんべいは当たり前だが(ザイケ真幸堂は引越し前の近所だ)半焼けの「てんぽ」というのは知らなかった。よく知っている地元のデパート(作品中に出てくる)の地下で売ってるのに。とにかく半分ぐらいは今回初めて知った。
身びいきかもしれないが、1冊お買い求めになっても損はないと思う。しかしこの「日本全県味巡り」シリーズは、まとめればえらい文献的価値がでるな。