おばちゃまはアルペン・スパイ(1973)

ドロシー・ギルマン
翻訳上は第3作は「〜サファリ・スパイ」だが、執筆上の第3作は「〜東欧スパイ」。これが古本屋で入手できず、ア○ゾン・ユーズド到着待ち。ということで、第4作目。
今までは、舞台が広範囲におよんでいたが、この作品は狭い地域に限定されている。冒険色が薄い分、サスペンス色、ミステリー色はこちらのほうが強い。子供の活躍もある。個人的には人死にも最小限なので、こちらのほうが好みかな。シリーズとしてかなり脂が乗ってきた感じ。複合的な伏線が、最後に一つになって解決するカタルシスは、この手の作品の常道とはいえ、やはり見事。
ただし、おばちゃまに巻き込まれる若い男性(勿論毎回別人)は、ちょっとパターン化か?しかし、シリーズ物は、ある程度のパターン化はしょうがないし、読者もそれを求めている点も無きにしも非ずなので、許容範囲だろう。
ロッティ♪ 様がおっしゃっていたビショップも、キャラが立ってきた。
PS.今度は「仏教」「禅」が出てきたぞ。