クレンペラーの ブルックナー 交響曲第8番

ブルックナー 交響曲第8番
クレンペラー指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(1970)
第1楽章を聴いて、クナやコンヴィチュニーにせまる名演か?と思った。
第2楽章はさすがに遅すぎるし、楽器間のバランスも首を傾げざるを得ない(クナより遅いブル8スケルツォを初めて聴いた)
第3楽章も聴き始めはすごいと思ったが第5の時のように何か物足りない。そうこうしているうちにクライマックス前でテンポが上がってしまった。ここは我慢しなければ。
そしてクレンペラー指揮ブル8としての悪名高き第4楽章、耳を疑うような長いカットが2か所ある。
解説によると彼は作曲家の観点からカットしたとのこと、つまりはクレンペラーは作曲家としてのブルックナーに対する畏敬の念も、共感の念もないということなのだ。

これで何が物足りないのか明らかになった。指揮者が共感しない音楽を指揮して、聴き手が感動するわけはないのであった。うーん、クレンペラー指揮のブルックナーに対する興味が失せたな・・・
口直し(耳直しか)にクナのブル8を聴いて一安心。