デイヴィスのシベリウス交響曲全集が挫折しそうなので、気分を替えて「タピオラ」の聴き比べをする。
「フィンランディア」を始めとするシベリウスの交響詩は、大半が彼の若い時期に書かれているので、かなり分かりやすい音楽が多いのだが、この「タピオラ」は第7の翌年の作曲であり、現代音楽に近い渋さを持っており、正直一聴しただけでは、シベリウスが何をやりたかったのか、よくわからなかった。
今回、ヴァンスカ盤(1997)ベルグルンド&ボーマンス盤(1972)ベルグルンド&ヘルシンキ盤(1994)ヤルヴィ&エーテボリ盤(2000)を続けて聴いたのだが、さすがに続けて聴くと、なんとなく把握できた気がするが、先は長いかも。
透明感あふれるヴァンスカ盤は、この曲の渋さをそのまま表現していて、最もとっつきにくいが、この曲に精通してきたら、また聴き方が変わるかもしれない。
他の3種は、もっと聴きやすく仕上げているし、それぞれ特色があって優劣はつけがたい。
最も遅いのがヤルヴィ盤だが、遅くてもそんなに曲の印象が変わらないのがこの曲の不思議なところだ。
(続き)
翌日、再度ヴァンスカ盤を聴いてみた。聴きこんだ後のせいか、あれほどとっつきにくいと思った演奏が、実は一番心に染み入る演奏であったとわかった(汗)「タピオラ」を掴んだ!(かな?(笑))